長男の格闘掲示板
THE BOXIHG - 田舎侍
2025/05/09 (Fri) 11:03:49
井上尚弥VSラモン・カルデナスの一戦について。
もう少しだけ。
運命の第二ラウンド。
カルデナスの戦法は単純明快。スピードに劣る彼は、井上に打たせ、距離を詰め、左右のフックを振り回すというもの。
井上の左をかいくぐり、そのタイミングでカルデナスも左を放つ。ダウンを奪うことができた。しかし、「倒せなかった」のもまた事実。
ネリ戦のパンチと似ている、と試合中も映像で流れましたが、似て非なる、とはこのこと。ネリはサウスポー。カルデナスは右利きである。その彼が左足を引いた状態で放たれた左カウンターである。当然、半端なフォームになる。スマッシュしたようには見えるし、井上もまた一瞬意識が飛んだように感じられる。
しかしながら、ヒットポイントからずれている。もう拳半分か一つ分、食いこむ位置でヒットしていたら井上でも起き上がれない。
それができなかったのは、井上が圧力をかけ続けていたから。そして、何より、カルデナスが自分の戦い方を捨て、「対井上型」で臨んだこと。
相手を引きこむのが上手いのは、メイウェザーやフルトンのような選手だが、彼らは引きこむまで様々な罠を仕掛け、相手のバランスを崩し、そこへ必殺のパンチをお見舞いする。カルデナスはそうした罠を仕掛けてはいない。誘うことはしているが、じつに簡素な戦術である。
あの左のパンチは、サウスポー型のパンチ。上下の状態が右利きの選手のそれではない。だから完全には当らない。食いこむパンチにはならないのだ。
左足がもっと前に出ている状態で放たれた左フックなら話は違っていたはず。それは右利きが得意とする左だからだ。それを許さなかったのは、やはり、井上選手のプレッシャーが目に見えない効果を出していたから。
サウスポーとして戦っている中谷潤人とモロニ―の試合を見ればわかりやすい。
ラストのノックアウトパンチは、この年のベストパンチに選ばれた。
非常な結末は42分25秒に訪れます。
https://www.bing.com/videos/riverview/relatedvideo?q=%e3%82%a2%e3%83%b3%e3%83%89%e3%83%aa%e3%83%a5%e3%83%bc%e3%83%bb%e3%83%a2%e3%83%ad%e3%83%8b%e3%83%bc+%e4%b8%ad%e8%b0%b7&mid=A6AA09C2D5FE258D39B6A6AA09C2D5FE258D39B6&mcid=62E58EBDFB2F4AFD88C21EF40D5CCD68&FORM=VIRE
Re: THE BOXIHG - 長男
2025/05/09 (Fri) 17:03:27
中谷vsモロニー戦鑑賞終了。
いや~、凄まじいね。
余りの凄さに暫く声が出なかったぜ。
『あの左はサウスポー型のパンチ』という意味がよくわかった。
ってモロニーの後遺症が心配になる程だ。
そら恐ろしい。
もし井上にあのパンチが当たったら・・・。
勿論そういう展開にならない闘いを井上はするだろう。
展開を想像するだけでもワクワクしてくるね。
俺も前述したがカルデナスは『あの戦法』に賭けたのだ。
どんなに不細工でも亀ガードに徹し、接近戦で井上のフックにパンチを合せると・・・。
前述では何百回やってもああドンピシャに合せられるのか?と投稿したが、実際何千回、嫌、何万回やっても再現できないのではないかと思われる奇跡的な一発だった。
賭けに勝ったカルデナス。
だがやはり問題はあと少しのパンチの喰い込みがたりなかったのだ。
無理もない。
モンスターの圧倒的なオーラに気圧され、パワー・スピードに翻弄された中での奇跡の一発だ。
当たっただけで大したものである。
カウンター的に当たったのでダメージはあったもののやはり喰い込み不足の分井上の回復を許したのである。
勿論田舎侍が解説してくれたサウスポーとオーソドックスのあの左の違いという技術の差も倒せなかった一因でもある。
カルデナスは見事に一矢報いた。
しかしそれは同時に眠れる獅子を目覚めさせた一発でもあったのだ。
目覚めた獅子は慎重かつどう猛にカルデナスを仕留めたというわけだ。
カルデナスも彼の陣営も3ラウンド以降井上の凄さ、恐ろしさを十分に感じ取った事だろう。
カルデナスにとってダウンを奪えたのは一生の思い出になり、現役を続けるならこれで彼の価値は爆上がりだ。
適切なレフェリーのストップのおかげで深刻なダメージを負わなくてすんだし・・・。
次は9月か・・・・。
試合間隔が短いがこれは井上本人が選択した道。
是非次ぎの試合も頑張って欲しいね。